クロス専門店「くるすや」宝石のトリビア−#19
9月の誕生石 サファイア
サファイア Sapphire ※※英・米・日では9月、フランスでは4月の誕生石。また15〜20世紀にも4月の誕生石
和名:青玉(せいぎょく)
語源:ギリシャ語・ラテン語・ヘブライ語すべてで 「青」の意味の語源をもつ
宝石のことば:誠実、貞節、純潔、真実、不変、堅固な意志、徳望、慈愛、静穏
種類:鉱物的には、ルビーとおなじ鋼玉(コランダム)種。紅い石を「ルビー」と呼び、それ以外のすべてを「サファイア」と呼ぶため、ピンク〜むらさき色に近い色の石もある。
スリランカ産出の赤〜オレンジ色のサファイアは「パパラチア(=蓮花)・サファイア」と呼ばれ、とくに珍重される。

身体的には・・心臓病・眼の病気に効能があり、体を丈夫にしてくれるといわれています。
このため
「もっとも幸運なおまもりになる石」とも呼ばれます。
精神的には・・とくに精神的な方面に、よい影響をあたえるといわれる石です。
みだらな欲望・邪悪さ・暗い不安・恐怖などをはらいます。
また精神の安定や再生、高潔さ・純粋さ・預言力・知恵をさずけ、霊性を高めるといわれます。

【インド・エジプト・ローマ 古代】
サファイアは、むかしは薬としても用いられました。インドでは粉薬として風邪、うつ病に効くといわれました。
(風邪をサファイアの粉末で治すなんて、なんとも豪勢ですね!)
また、古代エジプトでは練り薬として、体力増強のために用いられました。
帝政ローマでは、サファイアを漬けたお酢は、熱病の薬、あるいは夫婦の愛を高める媚薬としても用いられました。

【欧州・中世】
中世の欧州でのサファイアは
「眼の石」と呼ばれ、眼薬として用いられました。
眼が炎症を起こしたとき、眼に入ったゴミをとりのぞくときなどに利用されました。
高品質の石なら、ただ見るだけでも眼によいとさえいわれました。
また、恋人の誠実さを知る魔力があるといわれました。浮気者が身につけると、その澄んだ色がにごるというのです。フランスではこの石で女性の誠実さを調べることを「ドゥ・サフィール(du saphir)」と呼びました。
(もし、貴女がサファイアを恋人から送られたら、よく磨いておいたほうがいいかもしれませんよ・・☆)

【キリスト教】
旧約聖書『出エジプト記』には、モーゼが十戒をさずけられる場面で、神は「大空のように澄んだサファイアの敷石」に立っておられた、という記述があります。
おなじく旧約『エゼキエル書』には、エゼキエルが「空の上にサファイアの王座、そこに坐せる神」を見た、とあります。
このように、サファイアは古い時代から、つねに「天空の蒼(あお)」と結びつけて考えられていました。
キリスト教の世界では、サファイアは「高い理想」をあらわす石として珍重されました。
別名「聖パウロの石」と呼ばれ、「キリストの魂」または「聖母マリア」の象徴ともされたのです。
この流れにより、12世紀ごろから、司教の叙任のとき、称号とともにサファイアの指輪を授与する習慣が生まれました。これは「司教の指輪」と呼ばれ、司教はこの指輪をはめた指で触れ、信者に祝福をあたえました。

【ヒンズー教(インド)】
インド、とくにヒンズー教徒の間では、サファイアは「土星の石」と呼ばれました。欧州でも土星は「悪魔の星(サターン)」と呼ばれますが、インドでもやはり土星は不吉な星で、この星が空に輝くときは、働くのをやめ、早く家へ帰るように、盗人や殺人者が活躍する夜だから、といわれました。
だからといって、サファイアそのものが「不吉な石」というわけではなく、この不吉な土星の影響をしりぞけ、よいものに変える力があると信じられていたのです。

【仏教(インド)】
また、インドには仏教徒もいましたが(お釈迦様はインド出身なので、当然ともいえますが・・)、この仏教徒たちにとって高品質のサファイアは、心の平和をもたらし、病・厄・毒蛇やサソリの毒消しの石だったのです。
ただし、品質の劣る石だと、皮膚の疾患、蚊の害、富・生命の危機をもたらし、未加工のサファイアの場合は、持ちぬしが追放の憂き目にあう、とまでいわれたそうです。
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