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スティングレイ (stingray)とは、エイの革のことです。
「ガルーシャ」(galuchat)という通称のほうが、一般的かもしれません。
これは18世紀フランスで、この革を用いた装飾品に腕をふるった職人の名に由来します。
■エイ(スティングレイ)は、古来より各国で「Lucky Fish=幸運の魚」として珍重されてきました。
とくに中国では、「泳ぐ宝石」と呼ばれ、「天眼」「神の目」などと、あがめられていました。
■独特の、ビーズ粒を一面にちりばめたような輝きをもち、数ある革素材の中でも、最高に優美にして、格調高いものとされています。
とくに、皮の中央にある大粒の斑点は 「スターマーク 」 と呼ばれ、背中の中心にしかなく、一匹から一つしか取れないため、もっとも貴重な部位とされています。
■スティングレイの用途は、今日ではウォレット(財布)、バッグ、時計ベルト、ライター(Zippo)ケースなどが代表的です。
また、ネイティブアメリカンの伝統的ベルト飾り「コンチョ」などにもと、はばひろく使われています。
とくにアクセサリー・ブランドの『ウィリアム・ウォレス』(William Walles・13世紀スコットランド独立の英雄の名)は、この素材を好んで使用することで知られています。
■スティングレイは、硬くてキズがつきにくく、耐水性にもすぐれた素材のため、お手入れもラクです。
「牛革は30年、エイ革は100年」とたとえられるほどの、耐久性の高さを誇ります。
反面、硬いだけに細工がしづらく、染めムラも出やすいため、職人泣かせといわれています。
■スティングレイの加工品が一般的になったのは、18世紀フランスでした。
当時フランスでは、エイの革を用いて、剣の鞘(さや)を作っていました。
なかでも名匠とうたわれた革職人・ジャン=クロード・ガルーシャ(Jean Claude
Galuchat)は、エイ革加工の技術を、鞘作り以外の小物類にも応用しはじめました。
この技術は、当時のフランス国王・ルイXV世に愛され、保護されました。
欧州で、スティングレイが別名「ガルーシャ」と呼ばれるのは、この名匠の名からきています。
■スティングレイは、古来より日本でも 「サメ革」と呼ばれ、装飾と滑りどめを兼ね、刀の最高級のツカ飾りとされました。
しかし、スティングレーに加工できるエイは、日本の近海には生息せず、古くから輸入に頼っていた貴重品でした。
■スティングレイの主な生産地は、東南アジアです。
古来よりエイ革を加工してきた当地には、伝統的な加工技術をうけつぐ、よい職人が多いのです。
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